クリスチャン農園主イバンさんについて

ジェレジン農園は祝福の山
イバンさんはクリスチャンであり、牧師でもあり、コーヒー学の大学教授でもあります。ジェレジン農園と名付けたのも聖書(申命記11:29)に由来します。ジェレジンという言葉の意味は、「祝福の山」です。そして、安心安全のコーヒーを飲んでくださる一人一人の祝福のため、環境破壊が進む自然環境が改善されるように、地元に雇用が増えるように祈りを重ねて日々努力をしています。

実がなり始めたコーヒー樹の前で微笑むクリスチャン農園主イバン氏

実がなり始めたコーヒー樹の前で微笑むクリスチャン農園主イバン氏

今も変わらずにコツコツとコーヒー樹に愛情を注ぎ続けています。
農園主イバンさんの想い(来日公演(2002年)の要約)(未来新聞より)
貧困、死の世界、環境破壊
ブラジルAAO有機コーヒーづくりこそ地球環境と生命を守る
■原価割れ
97年以降、コーヒーの生産者価格が大暴落し、いまかつてない「世界的コーヒー危機」が進んでいます。世界のコーヒー生産者は2900万人(うち80%が小農)で、生産圏は後進国・中進国に集中しており、これらの国々では国家経済すら危機に瀕しています。
一方で、世界のコーヒー価格をたった8つの大企業(アメリカ、ヨーロッパ、日本)が決め、支配しています。コーヒーは今や石油に次ぐ国際投機商品で、コーヒーの木もないニューヨークで、コスト割れの価格がつけられ、生産者は借金漬け、農場労働者は失業、子供は学校にも行けない状況です。

■自分のコーヒーは飲まない
ブラジルは世界のコーヒーの30%を生産する大生産地であり、世界で二番目の消費国でもありますが、心ある農場主なら自分のところのコーヒーは飲まないというほど、コーヒーに農薬を使い、生産コストの50%が農薬と化学肥料代で消えます。
飲んでいて死ぬようなことはないと思いますが、心配なのは、そこで働く労働者の健康と自然への影響です。私が有機に取り組んだきっかけは、叔父の家の動物の死です。散布作業の途中でバケツに残っていた農薬を飲んだ牛が、翌朝、十二頭すべて死んでしまったのです。「こんな危険な農薬は使わない」、と心に決め、有機コーヒーづくりに取り組むことに。初めは農業技師や研究者から、「農薬も化学肥料も使わないでできるものか、農場をつぶしてしまうぞ」と言われました。
ブラジルでは、「緑の革命」と言われた65年ごろから、大量生産のために化学肥料を使いました。栄養過多の木には、当然害虫が集まりますから、農薬で退治する。虫に耐性ができ、さらに強い農薬をまく、そうなるとコーヒーにとって大事な土壌の微生物まで全滅させますから、さらに化学肥料と農薬に頼る、という死の世界です。

■「死の世界」から抜け出す
私たちが考えたのは、コーヒーの木だけ守るのではなく、いろんなものが一つの世界に、循環して永続的に生きていけるやり方、土の中の微生物、空気、水、オゾン層まで守って、地球上全体が調和のとれた生き方です。いままでのような単一栽培はやめて、バナナやパパイヤのような実のなる木や、背が高くなって日陰をつくってくれる木などいろんな木を一緒に植えました。そうすることで、土の中にいろんな微生物が増え、昆虫や小鳥や、小動物もあつまる。害虫もいるけれど、それに対抗する天敵もいるから作物を傷めるところまでいかない。始めた頃は農園全体が真っ黄色になるほど被害がでましたが、4年たった今は生産量は回復し、飲む人の健康に良いだけでなく、働く人の健康にも、そして地球上の生物がみんな仲良く生きられる、人間の原点に戻る農業に近づいてきています。

■地球を守る
有機農業はすべての生命を守る農業です。害虫もいますが益虫と共存しています。
また今、コーヒー園のなかにさまざまな樹木の苗を植えて、森林化させようと試みています(コーヒーは本来半日陰を好む植物)。森林化すれば、ハチや鳥などさまざまな生物が集まって多様な自然になるし、落葉はコーヒーの肥料になり、表土も守れます。「一杯のコーヒーから、地球を守る」。コーヒーを通じて、たくさんの命と自然のエネルギーを伝えていきたいと思います。
コーヒー栽培でも除草は大変な作業で、多くの大規模コーヒー農園では除草剤を大量に使っているそうですが、150ヘクタールにわたる私(イバン)の有機農園では年4~5回、すべて人海戦術で草を刈り、堆肥にしています。その人件費は膨大で、常時雇用70人、収穫期などは200人の人出が必要になります。
しかし、私(イバン)は、「いまブラジルの慣行コーヒー栽培ではコストの半分が農薬や化学肥料で、地域には収入の半分しか残りません。有機栽培なら農薬・肥料コストのほとんどが人件費になるので、地域の発展につながるのです。」と言いたいのです。
またブラジルでは今、失業率が約20%と深刻で、最大都市サンパウロの人口1500万人のうち400万人が貧民窟に住んでいます。「有機栽培が進めば。コーヒー価格の暴落で離農した人が農村に戻って来ることができます。そうしていかなければ」と強い思いを抱いています。

■環境と生命を守る情熱から生まれた「有機ブラジル コーヒー」
ブラジル南ミナスジェラスは、高度およそ1,000メートル。朝夕の寒暖差が激しい高原性亜熱帯気候で、アラビカ種コーヒー栽培に最適な山岳地帯です。

■ブラジルAAO有機コーヒーとは?
化学物質を3年以上使わずに栽培されたコーヒーを指します。無農薬なので人体にとって安全で、土壌を荒らす化学肥料も不使用なので、環境汚染にも配慮した地球にやさしいコーヒーです。
(イバン・フランコ・カイシェタ)

(補足)さらなるエコロジー推進や品質の安定のために、サトウキビの絞りかすの有機液肥を使用したため、2010年「有機JASマーク」は外れブラジル有機AAO認証農園となっています。しかし、農園主の環境や健康への情熱は熱くなるばかりです。

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